S800ミッション修理です
内容はまずノックピンがあるのを知らずにケースを組んでしまいベアリングで面まで押し込んでしまったノックピンを取り外す事
前後二か所あるのョ~
もう一か所は自分で外そうとしたのかピンをドリルでもんだような痕跡が・・・
この方法はまず無理、大抵のピンは固い材質なのでドリル刃では立たない、そのうえ真芯に穴を開けなければならず芯がズレると穴をよけい広げてピンが固定できなくなる
まずはスタッドボルトが邪魔なので抜きます
そんでノックピンで押された裏側が割れてます
トーチの先はどうにか届くが奥の方で溶接角度と動かす自由度がとれない
ヘタすればこの周辺台座ごと溶け落ちる可能性が・・・
少しでも自由が効くようにまずは小さいトーチヘッドに変換します
やはり奥過ぎて袋小路になっていてアルゴンガスの吹き返しが強く溶接不良気味です
ノックピンに液体ガスケットを塗り組めばイケると思いますが、オイルが滲んだ場合の事も考えて予めエポキシ樹脂系接着材を溶接表面に塗った方が良いかも・・・
さてお次はノックピンの除去です
スライディングハンマー、真鍮小ハンマー、銅ハンマーに長いボルトを用意
想像以上に長~い!
下にあるギアシャフトの抜け防止ピンの役目でもあるみたいで長いのでしょう
これだけ長いと普通はどつこうがわめこうが抜け出てこないんですが運が良かったみたいでどうにか抜けました
前側も無事抜けました
抜け出た5mm程のノックピン(ほんとこんな長いのがよく抜けたと思います)
今回も難儀なツワモノでしたぁ~
アルゴンTIG溶接はただ溶かせれば引っ付くものではなく、患部にアプローチできるスペース、アークの飛ぶ角度、溶棒を適切に入れれる角度、アルゴンガスの流れる角度&スピードと電圧、母材の肉厚、溶接個所の形状からくるシールド不足などの条件が合わないとウチにはどうにもできんです
それでも悪条件の中でも少しでも条件を整えてどうにか使いモンになるようにしなければいけないのがウチの使命だと思ってます、努力は誰でもしていますのでして当たり前、だから泣きを入れながらでも目の前の仕事を難儀でもこなしノウハウを貯めるには百戦錬磨、修行一筋ですね