1980年式空冷CR80のスリーブ
スリーブが抜けないので切り落として見てみたら鋳込みになっていた(どうりで抜けないはずだわぁ)
なんでそんな事をしたかというと・・・(確認、お勉強の為です)
ヤマハジョグ系縦型エンジンの改造です
ジョグといっても35Rの刻印ですのでアクティブ50ケースです
縦型ジョグ80クランク(80のボアストロークは49mmX42mmで、RS90はボアだけが違い50mmです)
これは昔レースレギュレーションが65cc以下やってボアストローク44mmX42mmで63,8ccだった時に付けてたやつで60cc以下に変更なった時にノーマルストロークに戻してとっておいたやつです(ノーマルジョグ50は40X39,2mm)
そしてこれが1984年CR80水冷シリンダー
これを付ける為の改造です
なぜCR80かというとCRのストロークは41,4mmなのです(YZ80は45,6mm)
ジョグ80クランクとは0,6mmの違いだけなので上視死点0,3mm下死点0,3mmとタイミングを合わせるのに他機種より都合が良いのです
BWS、アクシス100(4VP)クランクストロークは47,6mmと長くこれを入れるにはベースエンジンが50クランクケースでは収まりきらない(溶接、加工しまくればできない事もないが)ピン径も14mmやしね
当然のごとくスリーブや掃気ポートなど大きく50ケースにはつらい!しかし80ベースだと許容範囲が広がり加工が楽になるのだがそこはそれFORGとしては単に積み変えでは面白くない、やはり50の型式刻印ベースじゃないと・・・(変なとこで拘るなぁ~)
まぁ、まずはシリンダーの高さ合わせに下面を削ります
上面はレーサーシリンダーなので排気タイミングが初めから早く、削ると乗り難くなるのですよ
そんでケースの裏側から掃気ポートを大幅に削る為にド穴が開かないように予め肉盛り
シリンダー合わせ面のケースを溶接肉盛り、スタッドボルト穴も埋めます(調整中でまだ面研はしてません)
感じとしてはこんな感じで上手く装着できそう・・・
クランクはそのまま問題無しだが・・・
ちょいとシリンダー回りを仮付けするとこんな感じなります
リードバルブユニットはリヤタイヤとのクリアランスの関係でまだ決まってないので切り落としたまんまです
加工途中なので上死点より1mm残して様子を見る
なんか変?ピストンとシリンダーの隙間が開き過ぎている、リングは外して組んでるのだがそれでも開き過ぎ
確認の為リング持ってきて合口をゲージで測ると考えられないクリアランス・・・
そこで問題が発覚!
なにやらヤフオクで入手したCRの49,5mmノーマルリンダーと思っていたのが実は0,5mmのオーバーサイズピストンで修正された物だったのだ
50mmシリンダーに49,5mmピストンがリングもセットしてシリンダーに挿入されて送られて来たのだが・・・
到着してすぐに確認すれば良かったのだが初めから信用しきってたから疑いもせずもうシリンダーを切削してしまったぁ~
一応質問でボアサイズを聞いた時には49,7mmと答えが返ってきた、ん、0,25mmオーバーサイズなら49,75mmなのに?測り違いかぁ、まあ0、25ぐらいならええかと思い落札したのだがまさかシリンダーとピストンがサイズ違いとは・・・出品者は知ってか知らずか
新品ピストンに吊られてやられたぁ~
FORGさんドツボにハマって、さあ大変♪
一番右が今回のCRのピストンでその横が同じボアの空冷CR用
その横が水冷YZ80でボア47mm、一番左が空冷YZやジョグ80のスタンダード49mmピストンです
機種年式によって高さがこんなに違う
今回のCRのはわざわざ高さが低いのを狙って買ったのだが、まさかこの結末になるとは予想していなかった
やっぱ、オークションは怖いなぁ~
この年式のCRピストンで0,5mmのオーバーサイズは当然のごとく絶版
それもこの高さとピン径のピストンは83、84年のじゃないといけないのだ(次の85年からはピン径13mmで86年以降は14mm)オークションに新品で出ているのはスタンダードピストン・・・0,5mmオーバーサイズの50mmで、その上リングセットを探すとなるとこれは皆無に等しい
ジョグ、アクシス90用のスタンダードピストンはボア50mmなので入手は可能だが・・・
見てみなければ判らないが確実にハイトが5mm以上は高いと思う
シリンダーベースを底上げしてタイミングを合わせ直せば完成はできるが・・・
つづく