オイルクーラー取り出し口に改造された 純生品カワサキz200オイルフィルターカバーです(ウチが製作した物ではありません)
問題がありウチに回ってきました(製作者さんの所に一年間放置プレイだったのを回収してきたらしい)
これ直すよりキットを買う方が無難でええよって言うたらマイナーな車種でキットが無く、わざわざワンオフしたらしいです
まず、奥の方が溶けて・・・(この状態で裏から溶接はできません)
表側が膨らんでいます
プツってなっている所ですがこれが小さくてもクセ物です
削ると巣穴が出てきました
純正パーツのアルミ合金は溶接拒絶反応が大きいのが大半で溶接は難しいです
不具合があったにせよ、製作者さんはこのパーツの改造依頼をよく引き受けたと思いますョ(ウチは断ります)
オイルクーラーの取り出しなのに穴が開いてない、一つは開いているのですがもう一つが開いてない(開けるの忘れて溶接したみたいです)
ユニットのセンターまで穴を貫通させなければいけませんが、若干オイルラインとフィッティング取り付け角度が曲がっていて真っ直ぐにドリルを通せないので一度切り落とします
ドリリング・・・
フィッティング再溶接
無事オイルライン貫通
表の巣穴修理ですが溶接ビートを削ると、不安定な部分まで露出して、また巣穴が出て漏れる可能性があるので・・・
元の溶接に余分に肉盛りしてビート肉で造形し逆にスペシャルパーツとして主張する形にする事でビートを危ない所まで削らなくて済むようにしました
漏れも防げるので一石二鳥です
他人がやった溶接仕事の不具合を修理するのは、どのように加工され、どこまで溶け込んでいるか把握できないので危ないし、また不具合の上塗りでドツボにハマりそうで責任がもてない
しかし、困り果てウチに依頼されるのはそのままでは使えなく、そんな事情から他でやってくれず断られる場合が多く後が無い、ウチが断るとスクラップになる運命です、折角苦労してオーナーさんが考え出して製作したパーツなので勿体無いので心が痛む
始めは説明して断るのだが最終的にダメ元で引き受ける事が多いが結局泣きながら溶接する羽目になるFORGなのであります、それでも難儀な物は自分への修行、オーナーさんに喜ばれる事を励みにやってます(難儀な物ほどノウハウの蓄積にはなると思います)
なんかウチは駆け込み寺みたいやなぁ・・・(ほんとうにできない無理な物はしませんョ)